おもいでだとすれば

 

 

日が長くなって

風が湿りはじめて

ぬるんで来た水を吸い上げて

かわりばんこに花が咲く

 

まどろみの破れるいたみを連れて

春がまたやって来る

 

なんまいかめくったカレンダーの

向こうに透けてるキミの叫び

もう遠くなった日々が

ふいと目の前に戻って来る

 

君が見たものを

その最後の言葉を知らない

 

けれど生まれて来た日から

これまでを

それにこれからを

ぼくはまだ生きて

 

うすれてくと信じてた気持ちが

位置をたしかにしてるのに驚いてるんだ

 

哀しくはない

 

さいごに見た君の笑顔を

まだ信じている

 

 

              なんかコレ、ベルセラくさい…
                  まだヘルシングのヘの字も知らない昔の作品ですが。

 

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