讃エルウタ〜さまようパラドキシカル・ペキネンシス

 

 

    聖寵地に満てり

    噴き来よ祝われし風

    大いなる赦しもて

    我らが嘆きを癒せよ…

 

押しつけがましいくらい澄んだソプラノが

責めるみたいに 肌にきしきし突き刺さる

 

なに をおもっているんだろう

ことばを探して

うろたえちゃって

キミは

どうにもならないって…

天使はいやしないって涙をこぼしてる

でも

 

時間という永遠

 

のかたすみで

サイアクは日々更新されていく

ボクはばかみたいに くちを開けたまま

夢の骸を抱えて ただ立っている

 

たとえば子供の頃なりたかったもの

ゼッタイなるんだって言い切ったことも

…あった気がする

 

記号化されてどんどん片付いていく世界に

白い羽根が

  (閉じ込められた知識が)

自問する空へ伸びようとして

  (でも伸びられずに)

ちりちりと

ほんとうに

  (そう ほんとうに)

 

そうやってキミは ボクも

「こんなもんさ」の裏側で

弱々な期待を押し込めてるって

知ってるくせに目を塞いで

矛盾

にキズついたかおしていじけて見せる

 

ああ ほんとうだねえ

傷はボクらの中にある

どうしてそんなとこに隠れてるんだい?

信じてないなら信じたいだろうに

 

そうして想ヒの花は

ほつ

とがけっぷちに咲いている

 

たぶん いちばんに朝日をあびられるように

 

                     

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